■きっかけ


赤城山麓を車で走っていると幾度となく通り過ぎる(渡る)機会は多い。 が特段気にすることもなく
当たり前の風景の一部としてそれ(群馬用水)は存在していました。

 ある日、珍しく自転車を漕いでいた自分は信号待ちの際に、とある看板が目に留まりました。
「群馬用水」と書かれた標識でした。 車に乗っていてはまず気にも留めることはありません。

 「そういえば群馬用水も大正用水もその名前は誰もが知っていて、なじみ深いものではあるけど
 これっていったいどこから流れてくるのだろう?」

そう思ったことがきっかけとなりました。

この時の私は用水路について「水が流れている」とごく当たり前の認識しか持っていませんでした。
そこで調べてみると群馬用水は榛名と赤城と二幹線あり沼田の綾戸ダムから取水していることが分かりました。
ずいぶん遠くから流れて来ています。

 じゃあ赤城幹線の終点は? 

これは最終的に大間々の早川貯水池へ流れているとのことでした。
 驚きました。 赤城の西山麓から南山麓とこれだけ長い距離流れていたとは。
榛名の用水(榛名幹線)もまた同じように結構な距離を流れています。

元来地図を眺めることが好きな自分は早速その用水の流れを地図上でたどってみることにしました。
するとどうでしょう? 単純に流れていると言っても途中に川や谷があるのに水路は繋がっています。 

 「いったいどうやって?」

ますます興味が涌いてきました。 利根川には用水を渡す為の巨大な鉄管の橋があるそうです。
その橋をネットの写真で見ると不思議な事だらけです。 対岸から対岸しか管がありません。
おまけに変な形をしています。

 「利根川をどう越えてどこに行くの?」

他にも

 「谷や川で用水路が切れているけどどうなってるの?」

もう、興味津々です。

そして思いました。

 「用水路をたどってみよう」

こうして最初の一歩が始まったのです。

 最初にしたこと